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シクロクロスの事

シクロクロスって何?(機材編③:ブレーキの種類)

こんにちはー、ひーろちゃん!です

前回は、予定変更でタイヤの話しのみになってしまいましたが、

今回はシクロクロスで使われるブレーキの事について、お届けして行こうと思います。

まず、初心者におススメなブレーキタイプとして、

ディスクブレーキ

と言うシステムのブレーキになります。最近ではロードバイクにもディスクブレーキが採用され、主流となってきました。シクロクロスでも6~7年くらい前に、公式レースでの使用の認可も降りた事から、その後一気に普及していった感があります。今は競技会場に行っても、全体の9割くらいはディスクブレーキタイプの自転車に乗っている印象です。

では、そもそもディスクブレーキとは何なのか? 他にどう言ったタイプのブレーキが存在して、なぜ初心者にはディスクブレーキがおススメなのか?この辺について解説していこうと思います。

ちなみに、私は以下に紹介する種類のブレーキは一通り使って来た経験があります。そんな私の独断と偏見を含めた上での書き込みとなります。また、ブレーキングの感覚や好みについては各選手によって違います。あくまでひーろちゃん!の感覚と考えである事をご理解の上、ご覧下さるとありがたいです。

ブレーキの分類と仕組み

シクロクロスに限らず、スポーツ自転車と呼ばれる自転車には、大きく分けて2つのタイプのブレーキシステムが存在します。それは、

リムブレーキ

ディスクブレーキ

この2種類となります。

それではまず、それぞれのブレーキの仕組みと、どう言った種類のブレーキがあるのかを見ていきましょう!

『リムブレーキ』

  1. リムブレーキの仕組み
    • ホイールの〝リム〟と呼ばれる(車輪の一番外側の輪っか)部分の両サイドを、ブレーキシューと呼ばれるゴム製のパッドで挟み込み、制動力を得るタイプのブレーキです。
    • 各種リムブレーキの共通点としては、ワイヤーをブレーキレバーを握る事により引っ張り、ブレーキシューを閉じる事により制動を起こす。
  2. リムブレーキの種類
    • キャリパーブレーキ(主にロードバイクで使用)
    • カンチブレーキ(主にシクロクロスで使用)
    • Ⅴブレーキ(街乗り用のクロスバイクでの採用が多い)
  3. メリット・デメリット
    • 従来からあるホイールを使う事が出来る
    • 仕組み上、ホイール・フレーム共に軽量に作れる
    • 特にオフロードで使用すると、リムの減りが速い

リムブレーキに分類されるブレーキは、主に上記の3種類です。キャリパーブレーキは、その形状からオフロードタイプの自転車に使われる事はまずありません。現代において、カンチブレーキは殆どシクロクロスでのみ採用されて来ましたが、最近はディスクブレーキにとって代わられている状態です。Ⅴブレーキは、シクロクロスで使われるケースも多く、ロードバイクにも採用されるケースもあります。

『ディスクブレーキ』

  1. ディスクブレーキの仕組み
    • ホイールのハブ(軸の事)の所に取り付けられたブレーキローターと言う円形状の板を、キャリパー内のブレーキパッドが挟み込む事で制動力を得ます。
    • この後紹介する油圧式のタイプは、基本的には自動車と理屈は一緒です。
  2. ディスクブレーキの種類
    • 油圧式ディスクブレーキ(現在主流)
    • ワイヤー式ディスクブレーキ(現在は廉価なモデルで存在)
  3. メリット・デメリット
    • 天候に関係なく安定した制動力
    • 女性など握力が少ない人でも制動力を発揮
    • 自転車の重量増加

上記2種類の違いは、ブレーキパッドを油圧で作動させるか、ワイヤーで作動させるかの違いで、見た目に大きな違いはありません。現在は、ロードバイク・シクロクロス・マウンテンバイクのどの種類の自転車においても、油圧式ディスクブレーキが主流となっています。

カンチブレーキとは

ここからは、シクロクロスで使われる主な3種類のブレーキについて紹介していきます。

まずは、カンチブレーキを紹介していきましょう!オフロード用としても、またシクロクロス用としても、おそらく一番歴史の長いブレーキではないでしょうか?

  1. メリット
    • 泥つまりがしにくく、オフロード向け
    • 他のブレーキに比べ、仕組みが簡単でシンプル
  2. デメリット
    • 制動力が弱い
    • 路面状況や天候により、制動力が安定しない

カンチブレーキの最大の弱点としては、制動力の不安定さでしょうか。元々、他のブレーキと比べても制動力は強くない上に、その制動力もその時々の環境に左右されてしまう事が多いです。ただし選手によっては、カンチブレーキの制動力が逆にコントローラブルと捉え、根強い愛用者もいます。

Ⅴブレーキとは

Ⅴブレーキとは、その形が〝V〟に見える事から,この様な名前が付けられた様です。現在では、街乗りやフィットネス、最近では学生の通学の脚としても多く使われるようになってきたクロスバイクに一番多く採用されています。しかし、シクロクロスでも採用する選手が一定数いたりします。

  1. メリット
    • 比較的、制動力は高い
    • カンチブレーキと同じ取付け台座
  2. デメリット
    • カンチブレーキに比べ、泥つまりし易い
    • 路面状況や天候により、制動力が安定しない
    • ブレーキ調整が比較的シビア

まず、カンチブレーキとⅤブレーキは、取付け台座が共通しています。同じリムブレーキでも、ロードバイク用のキャリパーブレーキは、取付け台座の箇所が全く違います。そういった意味では、同じ自転車で2種類のブレーキを使い分けられるのはメリットになります。

カンチブレーキで制動力に不満を持つ人は、Ⅴブレーキに取り換えする事も珍しくありません。私ひーろちゃん!もそんな経験があります!また、シクロクロス車で公道に出てトレーニングなどをするから等の理由で、よりストッピングしやすいⅤブレーキに変えている方もいます。

油圧式ディスクブレーキ

ここでは、完全に主流となっている油圧タイプのディスクブレーキを紹介したいと思います。

  1. メリット
    • 少ない力(握力)で、高い制動力を発揮
    • 天候や路面状態に左右されない安定した制動力
    • リムへの負担が無い
    • ホイール(リム)の自由な造形が可能 など
  2. デメリット
    • ホイール・フレーム共に重量が増す
    • リムブレーキに比べ、メンテナンスにより知識と時間が必要

少し前までは、ミドルグレードのコンポーネントにはワイヤー式のディスクブレーキが採用されていましたが、現在は殆どのグレードで油圧式のディスクブレーキが採用されています。したがって、完成車として販売されているディスクブレーキ車には、ほとんどが油圧式のディスクブレーキが採用されています。

マウンテンバイクは、かなり以前から油圧式のディスクブレーキが主流となっており、次いでシクロクロス、そして最近になってロードバイクもこのディスクブレーキが完全に主流となってきました。そういった意味でも、これから自転車始めたいとか、シクロクロス始めたいという方は、このディスクブレーキタイプが良いでしょう。

総括

冒頭でも書きましたが、私は上記に挙げてきたブレーキは一通り使用してきました。実は、ディスクブレーキタイプのシクロクロス車に乗り始めたのは比較的最近なのですが、実戦んで使用した際の感動は大きかったです。止まって欲しい所でストレスなく、余計な力も必要とせずに止まってくれる。安心感と相まって、レース中に余計な心配やストレスを抱えなくなったので、より集中して競技に挑める様になりました。

そんな私の経験や、上記に挙げてきた内容も踏まえ、改めて申し上げます!

ディスクブレーキがおススメ

と言えます。もちろん、従来のリムブレーキタイプの自転車も、長年にわたって成熟された性能。また、軽量と言うメリットからも、まだまだ魅力は十分にあります。しかし、これから自転車を始めようという方たちが、はなからそう言ったメリットを、本当の意味で享受しながら自転車に乗れるかと言えば、それは疑問に感じます。

最近はグラベルロードなんて言うジャンルも確立され、オンロードもオフロードもオールラウンドに楽しめると言う自転車も、多くのメーカーから販売される様になってきました。そう言った目的から、シチュエーションに関係なく安定したブレーキングを求められるグラベルロードバイクには、当然ディスクブレーキが採用されています(実は他の理由もあるんですが、それは今回は割愛します…。)

良くも悪くもディスクブレーキ化は時代の流れでもあり、リムブレーキは恐らく衰退していってしまうでしょう。今後、アフター等の事も含めて考えても、やはりディスクブレーキと言う選択になってしまうのではないでしょうか。

最後に、注意とお願い

自動車道用、ブレーキは最重要と言っても良いくらい、重要なパーツです。

止まれなかったら事故ります!

大怪我します!

最悪、命を落とします!

どんなに性能の良いブレーキを使っていても、メンテナンスを怠れば、発揮できる威力は著しく低下します。定期的に行きつけや最寄りのショップで、点検してもらう事をおススメします。

命があるから自転車楽しめます!

そういう意味では、前回取り上げた〝タイヤ〟も安全を考えると重要なパーツとなります。

少しでも安くコストを抑えたいのは重々分かりますが、安全を常に意識して自転車を楽しんでください。私ひーろちゃん!も、自転車乗りの端くれとして、仲間が不幸になるのは見たくありませんので!

あと、自転車乗る時は

必ずヘルメット被りましょう!

と言う訳で、今回はここまで!

まったねー(*^▽^*)ノ))